『泌尿器・生殖器』にも症状がみられる病気・障害
背中の痛みのほかに、排尿・排便や生殖器に関する様々な症状が現れる可能性のある病気や障害を紹介します。
現れる症状の内容や程度には個人差がありますので、あくまで参考とするに留めてください。
病名をクリックすると、病気の詳しい解説ページに移ります。
<目 次>
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1.尿の異常
背中の痛みのほかに、頻尿や血尿などの排尿に関する異常・障害を伴うものには、腎臓、胆嚢、尿管といった「循環器系・泌尿器系の病気」があります。
腎臓が細菌に感染して炎症を起こす(腎盂炎)、腎臓内に石ができる(腎結石)、悪性腫瘍ができる(腎臓がん)、腎臓の静脈の血液の流れが悪くなる(腎静脈血栓症)、腎臓の動脈がふさがり血液が流れなくなる(腎梗塞)
【主な症状・特徴】
- 腰、わき腹、背中あたりの痛み
- おしっこの回数が増えたり、排尿痛や残尿感がある(腎盂炎)
- 発熱、頭痛、ふるえ、だるさなど、かぜによく似た症状(腎盂炎)
- 血尿が出る(腎結石・腎臓がん・腎梗塞・腎静脈血栓症)
- たんぱく尿が出る(腎静脈血栓症)
- 尿の量が少ない(腎梗塞・腎静脈血栓症)
- 「腎盂炎」:尿道からの細菌感染によるものが多い(膀胱、尿道、前立腺などの障害があると生じやすい)
- 「腎結石」:膀胱や尿道の病気・異常、水分不足など
尿の通り道に石ができる病気
【主な症状・特徴】
- 左右どちらかのわき腹から背中にかけての激痛または鈍痛
- 冷や汗、吐き気、嘔吐
- 尿の異常(血尿が出る、尿の回数が増える、排尿時の痛み、尿が出にくい、残尿感など)
- 水分不足、尿路の病気や形の異常、代謝の異常など
肝臓に炎症が起きたもの(肝炎)や、肝臓にできる悪性腫瘍(肝臓がん)。
【主な症状・特徴】
- 背中や腰の右側の痛み
- 眼や皮膚が黄色っぽく変色したり尿が濃くなる(黄疸)
- 発熱、食欲不振、吐き気、だるさ、腹痛など風邪に似た症状
- お腹の右上部分の痛みやしこり(肝臓がん)
- お腹が張ってカエルのようにふくらむ(肝臓がん)
- 「肝炎」:カキ二枚貝、性行為、針刺しなどによるウイルス感染、過度の飲酒
- 「肝臓がん」:肝炎や肝硬変の悪化。他の臓器のがんの転移
膵臓の消化酵素の過剰分泌によって炎症が起きるもの(膵炎)や、膵臓にできる悪性腫瘍(膵臓がん)。
【主な症状・特徴】
- 背中の左側の痛み
- みぞおちから左わき腹にかけての痛み
膵炎は急な激痛で、膵臓がんは鈍く痛む。左肩や左背中まで響くことが多く、時には胸や腰にまで及ぶ
痛みは食事をすると強まり、絶食すると軽くなる - 眼や皮膚が黄色っぽく変色したり尿が濃くなる(黄疸)
- 発熱、食欲がない、吐き気・嘔吐、下痢、お腹の張った感じ
- 「膵炎」:アルコールや胆石が原因のものが全体の約2/3を占める
- 「膵臓がん」:詳しい原因は不明
胆嚢内で石ができたり(胆石症)、炎症が起きたり(胆嚢炎)、悪性腫瘍ができるもの(胆嚢・胆管がん)。
【主な症状・特徴】
- 食事後の"みぞおち"から右わき腹にかけての急な激痛。痛みは右肩や右背中まで響くことが多く、時には胸や腰にまで及ぶ
- 発熱、寒気、吐き気、疲れやだるさ
- 眼や皮膚が黄色っぽく変色したり尿が濃くなる(黄疸)
- お腹の張り(胆石症)
- 白い便(胆石症)、赤色や黒色の便(胆嚢がん・胆管がん)
- 食べ過ぎ、脂肪の摂り過ぎ、肥満、ストレス、不摂生、体質などが原因で「胆石」ができやすく、胆石があると胆嚢炎や胆嚢がん・胆管がんになりやすい
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2.便の異常
背中の痛みのほかに、便秘、下痢、便の色の変化など、便の異常を伴うものは「胃、膵臓、胆嚢、腸」といった消化器系の病気が多く見られます。
胃に炎症が起きたり(胃炎)、粘膜がえぐられたり(胃潰瘍)、悪性腫瘍ができるもの(胃がん)。
【主な症状・特徴】
- 背中や腰の左側の痛み
- 空腹時や食後の腹痛(食事中は痛みが軽くなる)
- 腹痛(胃のあたり)、胸焼け、胸や胃のむかつき、吐き気、嘔吐、頭痛
- 重症時は吐血や血の混じった便も
- 暴飲暴食、お酒の飲み過ぎ、刺激の強い飲食物、特定の薬剤
- ピロリ菌の感染(慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍)
- ストレスや不規則な生活
膵臓の消化酵素の過剰分泌によって炎症が起きるもの(膵炎)や、膵臓にできる悪性腫瘍(膵臓がん)。
【主な症状・特徴】
- 背中の左側の痛み
- みぞおちから左わき腹にかけての痛み
膵炎は急な激痛で、膵臓がんは鈍く痛む。左肩や左背中まで響くことが多く、時には胸や腰にまで及ぶ
痛みは食事をすると強まり、絶食すると軽くなる - 眼や皮膚が黄色っぽく変色したり尿が濃くなる(黄疸)
- 発熱、食欲がない、吐き気・嘔吐、下痢、お腹の張った感じ
- 「膵炎」:アルコールや胆石が原因のものが全体の約2/3を占める
- 「膵臓がん」:詳しい原因は不明
胆嚢内で石ができたり(胆石症)、炎症が起きたり(胆嚢炎)、悪性腫瘍ができるもの(胆嚢・胆管がん)。
【主な症状・特徴】
- 食事後の"みぞおち"から右わき腹にかけての急な激痛。痛みは右肩や右背中まで響くことが多く、時には胸や腰にまで及ぶ
- 発熱、寒気、吐き気、疲れやだるさ
- 眼や皮膚が黄色っぽく変色したり尿が濃くなる(黄疸)
- お腹の張り(胆石症)
- 白い便(胆石症)、赤色や黒色の便(胆嚢がん・胆管がん)
- 食べ過ぎ、脂肪の摂り過ぎ、肥満、ストレス、不摂生、体質などが原因で「胆石」ができやすく、胆石があると胆嚢炎や胆嚢がん・胆管がんになりやすい
腸が狭くなったり、ねじれた状態になるもの
【主な症状・特徴】
- お腹が激しく傷んだり、楽になったりを繰り返す
- オナラや便が出にくく、お腹がふくれる
- 便秘
- 吐き気、嘔吐
- 手術や病気が原因で腸がくっついてしまったり、生まれつきの体質による
3.月経(生理)の異常
子宮内部にコブができたり(子宮筋腫)、子宮の内膜が本来とは別の箇所にもできたり(子宮内膜症)、悪性腫瘍ができるもの(子宮がん)。
【主な症状・特徴】
- 生理期間外の性器からの出血(子宮筋腫、子宮がん)
- 生理の出血量が異常に多い(子宮筋腫)
- 生理痛がとても強い。お腹や腰が激しく痛み、頭痛や吐き気、のぼせ、むくみ、貧血などを伴う(子宮内膜症)
- セックス中の痛みや性器からの出血、貧血(子宮がん)
- おりものが増える、臭う、血が混じるなど(子宮がん)
- 「子宮筋腫・子宮内膜症」:詳しい原因は不明。30〜40歳代の女性に多くみられる
- 「子宮がん」:子宮頸がんはウイルス感染によるものが多く、性行為によって感染する。子宮体がんは女性ホルモン「エストロゲン」が長期間分泌されると発症しやすい
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