胸膜炎で痛むケース

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胸膜炎とは(症状・原因・治療)

背中の痛みを引き起こす可能性のある病気の一つに「胸膜炎(きょうまくえん)」があります。
ここでは背中の痛みとの関係を交えながら解説します。

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1.胸膜炎が疑われる症状

背中の痛みのほかに、以下のような特徴や症状が見られる場合、胸膜炎が発症している可能性があります。




胸膜炎は、肺炎や結核などの肺の病気の合併症として発症するケースが大半で、その症状も肺炎とほぼ同じです。
また症状の多くが風邪(かぜ)ととてもよく似ています。風邪でも背中が痛むことはありますが、咳・痰・だるさといった症状があまりにひどい時や、症状が長く続く時は、ただの風邪だと安易に考えずに、必ず病院の内科を受診しましょう。

2.胸膜炎とは 〜 原因と特徴

肺を包んでいる「胸膜」という膜が炎症を起こした病態を強膜炎といいます。炎症の原因は細菌、ウィルス、寄生虫などの感染です。

炎症が起きた結果、胸に水がたまるのが特徴です。
これは、本来胸膜で吸収している水(胸水)が炎症によって吸収できなくなることによって起こります。症状が悪化して、胸水に膿(うみ)を含んだものを「膿胸(のうきょう)」といいます。

胸膜炎はそれ単体で発症するケースは少なく、大抵は他の肺の病気(肺炎や結核)、がんの転移、敗血症、肝炎腎盂炎などが原因となって二次的に発症することが多いです。

◆こんな時にかかりやすい

内臓器官に炎症が起きるということは、「細菌やウィルスが体内に侵入しやすくなっている」、「体内で繁殖しやすくなっている」ということです。
こうしたことは疲れやストレスによって体の抵抗力・免疫力が低下していたりすると起こりやすくなります。
特に風邪やインフルエンザを発症している時は、抵抗力が下がるほか、激しい咳(せき)が喉の炎症を引き起こし、細菌が肺の奥まで入りやすくなってしまうため注意が必要です。

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3.診断・治療・予防

◆診断

胸膜炎や肺炎は症状が風邪とよく似ているため、ただの風邪だろうと放置されて悪化・重症化するケースが多くみられます。
病院での診断の結果でも風邪やインフルエンザと間違って誤診されることもあります。

もし風邪と診断された場合でも、一向に症状が良くならない、胸の痛みがひどいといった時は、大きな病院で胸部X線検査(レントゲン)を受けてください。胸膜炎の特徴は「胸に水がたまること」なので、胸部X線撮影を行えば胸に水が溜まっているかどうか分かります。
胸にたまった水の量が多くなればなるほど、動悸・息切れといった症状はひどくなります。

風邪のような症状のほかに、胸の痛みや呼吸困難などの症状が表れたときには、すぐに病院へ行って内科・呼吸器科の診断を受けるようにしましょう。

◆治療・予防

細菌やウィルスを死滅させるための薬物療法が主となります。

点滴などによって原因菌に合った抗菌薬を投与しつつ安静を保ちます。
細菌の種類にもよりますが、早期に治療を行うほど治りも早く、治療後に障害が残る可能性も少なくなります。

予防法は風邪といっしょで、普段から疲れやストレスを溜めず、体の抵抗力を低下させないことです。もし風邪をひいたり、風邪が長引いて先に述べたような胸膜炎の症状が現れたら、とにかく早めに病院で診察を受けることを心がけてください。

4.その他

【受診科】

【背中の痛みのある肺の病気・障害】

【胸膜炎の原因となる病気・障害】

【胸膜炎が原因で起こる病気(合併症)】

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肺の位置・構造


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