脊椎・脊髄腫瘍痛むケース

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脊椎腫瘍・脊髄腫瘍とは(症状・原因・治療)

背中の痛みを引き起こす可能性のある病気の一つに「脊椎腫瘍(せきついしゅよう)・脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)」があります。
ここでは背中の痛みとの関連について解説します。


1.脊椎腫瘍・脊髄腫瘍が疑われる症状

背中の痛みのほかに、以下のような特徴や症状が見られる場合、脊椎や脊髄に腫瘍が発生している可能性があります。

イラスト:手足先・指先のしびれやマヒ



  • 首筋、背中、腰などが痛む
  • 痛みのある箇所を押したり叩いた時にも痛む
  • 動かず安静にしていても痛む
  • 手足のしびれや知覚障害(手先・足先・指先の感覚が鈍くなる)

◆痛みの特徴

腫瘍ができた箇所の"しつこく続く鈍い痛み"から始まることが多く、安静時や就寝時にも痛みが治まらないことも特徴です。そのほか患部を押したり叩いたときだけ傷んだり(圧痛)、腰や背中を動かした時に周囲へ痛みが広がったり(放散痛)することもあります。

進行時・重症時

神経の近くに腫瘍ができたり、悪性の腫瘍(ガン)によって脊椎が破壊され、中枢神経である「脊髄」や、神経の束である「馬尾神経」が腫瘍に圧迫されると、以下のような症状が現れます。

  • 突然の激しい痛み。せきやくしゃみをすると痛みが骨に響くことも
  • 手足のしびれやマヒ、坐骨神経痛など(脊髄に腫瘍ができると両足がしびれやマヒを起こす)
  • 手足の感覚が鈍くなる(知覚障害)
  • 筋力の低下や歩行困難(運動障害)
  • 尿がでにくい、尿がもれる(失禁)、おしっこの回数が増える(頻尿)、便秘など
    (排尿障害・膀胱直腸障害)
  • めまいや頭痛

腫瘍ができた箇所によって障害される神経も変わるため、発生する症状も変わります。

良性の腫瘍であれば進行は遅めです。しかし悪性の腫瘍(ガン)の場合は、進行が早く症状も重くなります。腫瘍が大きくなると手足のマヒなどの神経障害が強くなります。また、痛む箇所が一定でなく転々と変わる場合は、ガンが転移を起こしている可能性があるので要注意です。

他の脊椎の病気と似た症状が多いですが、「安静時や就寝時にも痛みが治まらない」、「痛みがだんだん強くなってくる」といった点で違いがあります。

2.脊椎腫瘍・脊髄腫瘍とは 〜 原因と特徴

脊椎と脊髄(クリック拡大)
背骨・脊柱の構造
「脊椎・脊髄」
背骨を構成する骨一つ一つのことを「脊椎」といい、背骨の真ん中にある脊柱管という空間を通る太い一本の中枢神経を「脊髄」といいます。脊髄は脳から腰あたりまで伸びており、腰から足先に向かって無数の細い神経に枝分かれしています。
「腫瘍(しゅよう)」
細胞の一部が異常に増殖して大きな塊となったものです。体に害のない良性のものと、様々な臓器に転移して体を破壊する悪性のもの、いわゆる癌(ガン)があります。詳しくはこちらを参照してください。

背骨(脊椎)にできた腫瘍が脊椎腫瘍で、脊髄やその周辺組織にできた腫瘍が脊髄腫瘍です。

◆腫瘍の発生要因

臓器や器官そのものから発生する「原発性」と、他の臓器からガン細胞が血液やリンパ液によって運ばれて伝染する「転移性」があります。
脊椎や脊髄の悪性腫瘍の場合、ほとんどが他組織で発生したガンが転移したものです。特に乳がんからの転移が多く、肺がん、胃がん、前立腺がんも脊椎・脊髄に転移しやすいです。
原発性のものは珍しく、原因もほとんどが不明です。遺伝によると思われるものも発生しています。

図解:癌(ガン)の転移
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3.診断・治療・予防

◆診断

安静時の痛みや手足の異常、排尿障害など、腫瘍の発生が疑われる症状が見られる場合、痛みのある箇所にX線撮影、MRI検査、CTスキャン、骨シンチグラフィなどの画像検査を行い、腫瘍があるかを確認します。

【関連項目】

◆治療

【良性腫瘍の場合】

健康診断や他の病気の診断中に偶然腫瘍が見つかりことがあります。良性腫瘍は何の症状も見られないことも多く、そうした場合は無理に治療を行う必要はありません。
痛みや神経圧迫などの障害があれば、手術で腫瘍を取り除きます。良性腫瘍はガンのように薬や放射線療法で治すことはできません。

【悪性腫瘍の場合】

転移による腫瘍であれば、先に転移元のガン(原発巣)から治療します。
転移先の脊椎・脊髄の治療は、腫瘍の摘出が可能な場合は手術で腫瘍を取り除きます。これが最も確実な治療法です。
「手術が難しい場所に腫瘍がある」、「ガンが広範囲に広がっている」、「高齢で手術の負担に耐えられない」などの場合は、状況に応じて抗がん剤による化学療法や放射線療法もあわせて行います。

特に脊髄の場合、複雑な神経の束で形成されていることから、腫瘍ができた位置によって症状や治療法が異なります。神経を圧迫する箇所なら良性であっても摘出が必要であったり、手術による全摘出が困難なケースもあります。

悪性腫瘍(がん)は早期発見、早期治療が大切です。治療が遅れるほど、手術による摘出後も回復が遅れたり、重大な後遺症が残りやすくなります。

【治療後】

後遺症が残らないよう、早くから一定期間のリハビリテーションを行い、手足のマヒを改善し、排泄のトレーニングを行います。

4.その他

【受診科】

  • 整形外科、脳神経外科

【脊髄腫瘍・脊椎腫瘍の原因となる病気】

  • 乳がん、肺がん、胃がん、前立腺がんなど

【症状が似ている病気】

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