膵臓がんで痛むケース

『背中の痛み』タイトル
背中の痛みを症状から調べる背中の痛みを原因から調べる
サブメニューに移動
背中の痛みの対策と予防 解剖図イラスト:背中の骨・筋肉背中の痛みの体験談

メニュー > 体の部位ごとの症状 > 背中の左側の痛み > 膵臓がん

膵臓がんとは(症状・原因・治療)

背中の痛みを引き起こす可能性のある病気の一つに「膵臓がん(すいぞうがん)」があります。
ここでは背中の痛みとの関係を交えながら解説します。

スポンサーリンク

1.膵臓がんが疑われる症状

背中の痛みのほかに、以下のような特徴や症状が見られる場合、膵臓がんが発症している可能性があります。

痛む箇所
からだの左側(腹部や背中)


  • みぞおちから左わき腹にかけての鈍い痛み
  • 背中の左側の痛み
  • 食欲がない、だるい、吐き気、下痢、便秘、体重減少
  • 眼、皮膚、体液が黄色っぽく変色する(黄疸)

膵臓がんは病気の初期は自覚症状が現れないことが多く、さらに他の消化器系の病気でもよく見られる症状が多いため、誤診されやすく発見が遅れがちな病気です。

がんの位置や進行度合いによって症状の表れ方に多少の違いがありますが、一般的には、「みぞおちから左わき腹にかけて広範囲の腹痛」が最初の自覚症状になることが多いです。

「お腹が重苦しい」、「圧迫感がある」などのお腹の不快感を伴い、あまりはっきりしない痛みであることが多く、寝ているより座っている方が痛みが和らぐという特徴があります。背中や腰が痛むこともあります。

他には食欲がなくなって短期間で体重が減少したり、吐き気や嘔吐、全身のだるさ、下痢・便秘などの便通異常、黄疸などの症状がでることもあります。

◆症状が似ている病気


2.膵臓がんとは 〜 原因と特徴

膵臓がんは、その名のとおり膵臓にできる悪性腫瘍(癌(がん))です。

何の症状も現れないことも多く、これといった特徴的な症状もないことから、早期発見が難しい病気です。
また、周囲の血管や神経へのがんの広がりや、他の臓器への転移を起こしやすく、手術も難しい上に切除しても再発することが多いなど、消化器がんのなかで最も治療の難しい難病です。

◆がんができる原因

なぜがんができるのか、その原因についてはまだはっきり分かっていません。
膵臓がん患者の統計データなどから、以下のような要因が危険因子の可能性として挙げられています。

暴飲暴食や肉食は危険因子

  • 飲酒、喫煙の習慣
  • 肉(脂肪)をたくさん食べる(欧米化した食生活)
  • 慢性膵炎、胆石症、糖尿病などの病気
    ※逆に、膵臓がんから糖尿病を併発したり、糖尿病が急激に悪化することもあります

また、膵臓がんは高齢者ほど多く発症しますが、その理由も今のところ不明です。

スポンサーリンク

3.診断・治療・予防

◆診断

X線撮影、内視鏡検査、超音波(エコー)検査、CTスキャンなどの画像診断を中心に行なって総合的に調べます。

特に「MR胆管膵管撮影(MRCP)」という、MRI検査の画像をコンピュータで処理したものが役立ちます。造影X線や血管造影も行われます。

【関連項目】

◆治療・予防

治療は基本的に手術によるがんの切除です。

がんの広がりが狭く、転移も起こしていない場合は切除手術を基本とし、 がんの取りこぼしによる再発を防止して確実に治療するために、抗がん剤による化学療法や、放射線療法などを組合せて行います。

がんが広範囲に広がっている「進行がん」の場合や、切除手術で取りきれないがんに対しては、放射線療法、化学療法、免疫療法、温熱療法などがとられます。

手術後、1〜2ヶ月で退院でき、経過がよければすぐに社会復帰できます。
しばらくは便通異常や吸収障害を起こしやすいので、食事にも気をつける必要があります。消化が良く栄養価の高い食品をとり、脂肪やアルコールは控えめにします。


予防について

膵炎などの同じ膵臓の病気と同様に、普段から暴飲暴食は避け、特にアルコールや脂肪分の多い食べ物を摂り過ぎないこと、過度の喫煙をしないことが予防や再発防止につながると考えられます。

定期健診・人間ドック

また、がん治療の鉄則は「早期発見・早期治療」です。特に膵臓がんは「発見しづらい」、「重症化しやすく治しにくい」、「再発しやすい」と厄介な病気なので、人間ドックや定期検診などで、腹部エコー検査をしっかり受けておくことが大切です。


4.その他

【受診科】

  • 消化器内科/消化器外科/内科/消化器科

【背中の痛みを生じる膵臓の病気・障害】

  • 膵炎

【膵臓がんの原因となる病気】

  • 慢性膵炎、胆石症、糖尿病など

【膵臓がんが原因で起こる病気(合併症)】

  • 糖尿病など
スポンサーリンク

トップに戻る